転職成功者インタビュー

スワロー工業株式会社
有澤耕平さん(仮名・商品管理) 50歳

50歳で未経験業界へ。サーフィンを楽しめる海辺に自宅を建て、生活は180度変化。

「新潟に帰ってきたことは大正解。ここから会社にどう貢献していけるかが自分のテーマです」と語る有澤さんは、50歳で東京から故郷の新潟にUターンした。

大学を卒業して以来、小売業でマーチャンダイジングやブランディングに携わってきたが、今回の転職先は金属金具メーカー。「自分ひとりで探していたら、絶対に候補に入っていなかった業種。この年齢で『未経験でもいい』と言ってもらえたことで、新しい挑戦を選んだ」と話す。

新潟に戻り、夢だった一軒家も新築。夫婦で趣味のサーフィンが楽しめるよう、海の目の前に家を建てた。東京に住んでいた時より年収は下がったものの、その分を補って余りある充実感を日々味わっているという有澤さんの転職ストーリーを紹介する。

※本記事の内容は、2023年6月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
2回
活動期間
エントリーから内定まで136日間

転職前

業種
小売業
職種
法人営業・広告運用
業務内容
BtoB ECモール(Amazonなど)の運営・広告運用、法人営業

転職後

業種
外装建築金具メーカー
職種
商品管理
業務内容
受注商品出荷

コンサルタントから提案された畑違いの会社。しかし社長との面談で印象が変わった。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

スワロー工業は、屋根の雪止め金具や太陽光発電の取り付け金具といった外装建築金具を製造・販売している会社です。また、2020年からアウトドアブランド「LALPHA(ラルファ)」を立ち上げて、アウトドア用品の製造販売も行っています。

私はこれらすべての商品を担当する商品管理課に所属し、課長という立場を任されています。まだ入社して日が浅いため、会社のひと通りの業務を経験して学んでいる段階で、受注手続きや発送業務などのデスクワークのほか、実際に製品の発送などの作業も行っています。

現場での仕事は今までやったことがない業務ばかりで、運搬作業のためにフォークリフトの免許も取りました。

入社前のご経歴を教えてください。

高校まで新潟で過ごし、大学から東京に行きました。新卒でレディースのアパレル会社に就職。全国120店舗ほど展開していたブランドで、20代は店長として栃木や北海道などの店舗を担当し、31歳から東京本社で新ブランドのブランディング立ち上げや、販促関連の業務を手掛けていました。

その後、会社の経営陣が変わり、ブランドの方針も変わったことをきっかけに退職。転職支援会社を通して、大手流通企業に入社しました。

そこではメンズアパレルのイタリア部門のマーチャンダイジングを担当し、その次は海外コスメブランドショップの法人外商、通販ウェブサイトの運用などを手掛けていました。小売りの仕事自体はとても楽しくやっていました。

転職のきっかけは?

若い頃は東京にある本社で働きたいという気持ちが強かったのですが、長男ということもあり、親のことを考えると「そろそろ地元の新潟に戻りたいな」と考えるようになったのが理由のひとつです。

また、「自分の家が欲しい」という気持ちが強くなったことも理由です。30年ずっと賃貸アパートで暮らしてきて、家賃を捨てているような気がしてもったいないなと思っていました。

こうしたことを考えるようになったのは、やはりコロナ禍になってから。実家に帰れない状況で親がケガをしたという話を聞いたりすると、「もう帰らないといけないな」と思うようになりましたね。

妻の勤務先がフルリモートを推奨していたのも幸いで、それなら自分が転職先を探せば新潟に戻れると思って行動に移しました。

転職活動はどのように進めましたか?

2021年の夏から具体的に探し始めて、スワロー工業に決まったのがその年の12月でした。大手と、新潟の転職支援会社に一斉に登録しました。リージョナルキャリア新潟(運営会社:株式会社エンリージョン)にエントリーしたのもそのタイミングです。

大手転職支援会社は新潟地域にはあまり強くない印象だったので、最後はリージョナルキャリア新潟を含めた地場の転職支援会社2社で活動を進めていきました。

1社からは、これまでと同様の職種は新潟には無いけれど、似ている仕事ということで商社を紹介されました。一方、リージョナルキャリア新潟のコンサルタントの皆川さんからは、まったく職種が違うスワロー工業を紹介してもらいました。「未経験でも大丈夫ですから」という話をされたものの、正直なところ、最初はまったくピンときませんでした。

そんななか、皆川さんがスワロー工業の社長とのオンライン面談の場を用意してくれたんです。面接ではなく、お互いが「自分はこういう者です」と自己紹介しながら対面する感じですね。

実はその時点で、もう一方の候補の商社からは内定をいただいていたので、“乗り気”というわけではなかったのですが、オンラインで手軽だったこともあって参加しました。そこでざっくばらんに話をするなかで、社長の印象や人柄、これまでの会社との社風の違いなどを知り、スワロー工業に興味を持ちました。

今の会社に決めたポイントは?

社長との面談を通して、50歳で業界未経験でもいいと言ってもらえたことは大きかったです。また、これまでの会社はトップダウンで事業が進んでいましたが、私が「トップダウンよりビルドアップの方が合っていると思う」という話をしたら、社長も「そちらの方がいいな」と言ってくれて、これまでの会社とはまったく違う雰囲気を感じました。

その後、面接を受けるために直接会社に足を運んだのですが、その時に人事部長が社内を案内してくれて、「みんなで作っている、という意識の会社だ」という話をしていて、それもすごくいいなと思いました。

内定をもらっていた商社は、私の経験や知識、そしてこれまでの取引先との人脈もセットで求められている感じで、即戦力として見られていました。一方、スワロー工業は初心者でも受け入れてくれるということで、両極端だったのでかなり悩みましたが、結果的に新しい挑戦の道を選びました。

この年齢でも経験が無くてもいいと言ってくれる会社はなかなか無いですし、ここから新しいことをできるとは思っていなかったので、一度やってみようという気持ちになりました。

この先、どうやって会社に貢献していくかが課題。Webショップ経験などを活かしたい。

転職していかがですか?

課長という立場ですが、まだ貢献できているという段階でないため、早く戦力になれるよう、いまは学ぶことに集中しています。

先日の上司面談のときにも、そのように伝えたのですが、上司は「自分も初めての会社に入ったらきっとそうなるから、ゆっくり慣れていけばいい」と言ってくれて、優しい社風なんだなと思いましたね。

とは言え、部下には申し訳なく思う部分が多いので、まずは早く環境に慣れたいです。

転職して良かったと思うことは?

新潟では仕事もプライベートもすべてがガラッと変わり、充実しているので戻ってきて大正解でした。

スワロー工業については、社員みんながそれぞれ頑張っていて、みんなで作っていくという社風がすごく良いと感じていますし、その一員になれて良かったと思っています。

困っていることや課題はありますか?

まずは仕事に慣れることが課題で、その後は自分がスワロー工業に貢献できることを探していかなければと思っています。

前職で経験したWebショップなどは得意なので、当社のアウトドアブランド「LALPHA(ラルファ)」が本格的に小売りを始めるときなどは貢献できたらいいなと考えています。

生活面での変化はありましたか?

東京に居た頃とは生活が180度変わりました。年収は下がりましたが、家賃が安いのと、洋服代もかからなくなり、それだけで下がった分が浮く感じです。

あとは通勤の環境ですね。東京では満員電車で1時間くらいかけて通勤していましたが、いまは車通勤。弥彦山を眺めながら車を運転する30分がとても楽しいです。

勤務時間も、以前はいつも22時くらいまで本社に居て、帰ったら寝るだけの生活。いまは残業がないので18時に退社して18時半には家に居るので、本当に生活は大きく変わりました。

また、私も妻もサーフィンが趣味で、夫婦で思う存分サーフィンがしたいというのも新潟に帰ってきた理由のひとつでした。以前は週末に千葉の海まで2時間かけて出かけていましたが、今は家から15分で海に着きます。朝サーフィンもやっていて、朝5時半から1時間ほど波に乗ってから出勤。海に行くと、そういうサーファーの皆さんが結構いるんですよ。

日が長い夏の間は、会社が終わってからも6時半には海に着けるので、そこから1時間ほど海に入って帰ります。サーフィンを通してすぐ友達もできて、波情報を送り合ったりしています。

それから、これもUターン理由のひとつだった住宅もいま建設中です。サーフィンで知り合った友人が工務店をやっていて、海の目の前にサーファーズハウスを建ててもらっています。新居での新しい生活も楽しみです。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

行きたいと思っている会社ではなくても、自分に興味を持ってくれた会社ならば、まず話を聞いてみることが良いと思います。私自身はこの会社に入ると想像していませんでしたが、結果的に紹介してもらって良かったと感じているので、もし畑違いだったとしても一度話をしてみる価値はあると思います。

もうひとつは、私くらいの年齢になると、ハローワークでは求人がありません。やはり転職支援会社にお願いすることが良いと思いますし、大手よりも小回りが利く地場の会社の方が一生懸命に転職先を探してくれて頼りになりました。Uターンするならなおさら、地元に強い会社をお勧めしたいですね。

あとはオンライン面談をフルに活用することでしょうか。オンラインのおかげで、転職活動はずいぶん手軽になりましたし、私の場合、最初の面談がオンラインでなかったら、スワロー工業とは会っていなかったかもしれません。オンラインで会える機会があるなら、それもしっかり活用することがお勧めです。

担当コンサルタントから

コンサルタント 
皆川 暁洋

最初にご相談いただいた際、「新潟へ戻りたい!」という有澤さんの気持ちが伝わってきて、何としても良いご縁を結びたい、と強く感じたのを覚えています。仕事でのマネジメントにおいても「ボトムアップでみんなの意見を聞く」と仰っていたことから、コミュニケーション力の高さを感じました。

一緒に転職活動を進めていく中で、「有澤さんに合うのはスワロー工業社だ!」という閃きからマッチングさせていただき、その先はトントン拍子でした。一番のポイントは、有澤さんが新しい業界・職種にチャレンジするという選択をされたことです。そのマインドが新しい人生を切り拓いたのだと確信しています。

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